熟練・指導レベルの為のキャリアコンサルティング技法・・受容と戦略
「臨床的な懸念の有無にかかわらず、たいていの人は、自分のことを知ってもらいたい、受け入れてもらいたいと強く思っている」
「人は、弱っているとき、第三者から妥当性を認めてもらうことを余計に必要とする。」
(「ミルトン・エリクソン心理療法: 〈レジリエンス〉を育てる」P304引用)
受容とは、文字どおり、その人を受け入れるということですし、それは、心からのものであるとCLが信じられるものでなければなりません。
(それが難しいわけですが・・)
なので、CCはCLに対して、CLを完全に受け入れることや、CLの言動が同あれ、CLに効果的に対応できることをはっきり示すことが重要である。
(同P305)
養成講座や研修での傾聴の各技法や前置きは、そうしろと言われたからするものではなく、CLに対して受容を示す各CCの姿勢をあらわすことになります。
だからこそ、「受容は変化を発生させるための強制力として使うことが出来る」(同P306)わけです。
キャリアコンサルティングに費用と時間をかけているのはCLもCCも一緒です。
だからこそ、「ああ、今日は話を聴いてもらえてスッキリした」「今日はたくさん話をしてもらえてよかった」だけでいいのか、CLは何を求めていて、CCは何を提供できるのかを考えてキャリアコンサルティングを行うことが、
キャリアコンサルタントの「戦略」(具体的展開力)ではないでしょうか。